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白糸刺繍愛好家必見のお城

8月のバンクホリデーも終わり、我が家もホリデーからロンドンへ戻ってきました。今年の夏はスコットランドでのホリデーでしたが、私の刺繍生活の刺激となるできごとが二つ。ひとつは、スコットランドへ行く途中でバーミンガムのNEC(National Exhibition Center)へ立ち寄り、ヨーロッパ最大と言われるキルト展Festival of Quiltsへ行ったこと。私はキルターではありませんが、様々なキルトは刺繍の作品作りのインスピレーションとなります。もうひとつは、ずっと行きたいと思っていたスコットランドのBlair Athollという町にあるお城Blair Castleへ行ったこと。なんとヴィクトリア女王がお泊りになったり昭和天皇もまだ皇太子の時代にお泊りになったことがあるそうで、いまの天皇陛下と美智子皇后もご訪問なさったことがあるお城です。今日はそのときのことを記事にします。

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お城へ近づくまでどんよりした雲でしたが。。。
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お城の正面入り口へ来る頃には青空が♪

なぜここに行きたいとずっと思っていたのかというと、その理由はこのにあります。
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このLady Evelynという人は、第7代アソル公爵(The 7th Duke of Atholl)の息女で、彼女は数奇な生涯を送りました。彼女がスコットランドを離れてベルギーで暮らしている頃に収集された刺繍のコレクションは、世界屈指のものです。また、彼女自身が素晴らしい刺繡家で、この本の表紙に掲載されているBritish Armsの白糸刺繡は、「この種の刺繡における最高傑作」と言われています。

このLady Evelynの刺繡コレクションの一部がこのBlair Castleで見学できるのです!城内見学の最後の部屋China room(陶器の間)で刺繡を見ることができます。本の表紙になっているBritish Armsの実物を見たときには鳥肌が。。。

展示されている以外の刺繡コレクションを見たい場合は、かなりお金がかかりますが事前にお城へ連絡をして刺繡コレクション見学ツアーへ申し込むこともできます。

私は幸運なことに、Blair CastleでAssistant ArchivistをされているSylvia Robertsonさんにお会いすることができました。刺繡の先生ジェニーが紹介してくださいました。シルヴィアはLady Evelynについての本を共著しています(共著者はなんと王立刺繡学校でロイヤルウェディングドレスの刺繡チームに一緒に参加していたPatricia Youngさん!)。
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シルヴィアにいろいろと貴重なお話をうかがうことができました。記事の最初のほうで紹介した本は1988年にアメリカで出版された本なのですが、もうすでに絶版となっており、なかなか手に入れることができません。シルビアはなんとか著作権の問題を解決したら改訂して再版したい、と思っているようです。彼女の希望が実現しますように!

城内は撮影禁止でしたから残念ながらLady Evelynの刺繡コレクションの生写真はありませんが、かわりにお城にあるカフェの様子を。
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赤いチェックのカーテンがやっぱりスコットランドっていう感じ?
カフェから出ると、お城の前でバグパイプの演奏がありました。スコットランドの旗も揚がっていて、スコットランドに来たんだ~って思いました。
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皆さんも、もしもスコットランドへ行く機会がありましたら、Lady Evelynの刺繡コレクション、見学なさってみてはいかがでしょうか?

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by kewstitchclub | 2012-08-28 19:14 | inspirations