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ラスキンレースのフォーサイドステッチ

今年も湖水地方に出かけてラスキンレースのワークショップに行ってきました。お天気にも恵まれて、湖水地方の景色を満喫。ラスキンレースの刺し方がわかっていても、毎年ワークショップに参加したい理由は、やはりそこで出会うオバサンたち(失礼!私もオバサン!)との交流です。以前お友達が「刺繍オタクに国境なし」なんて言っていましたが、同じことに興味があると本当に会話がはずみます。もちろん、参加者の中でイングランド北部の人たちの英語はちょっとわからないときがありますが、「今なんて言ったの?」なんて直接聞き直せばOK!

さて、今日の画像はラスキンレースのフォーサイドステッチ。
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織り糸4本ずつまとめてステッチしているのに、角のところ、実は3本になっているの、わかりますか?

ラスキンレースの場合、Glenshee Linenの縦糸と横糸に、ムラがあるため、織り糸の数よりもデザインのサイズを重視します。たとえば、正方形のデザインなのに、織り糸の数をそろえたら、ちゃんとした正方形じゃなくなってしまうかもしれません。というわけで、フォーサイドステッチが辺の終わりに近づいてきたら、4,4,4,4、と上手く刺せることもあれば、4,4,4,3、となってしまったり、4,4,3,3、となったり、4,3,3,3、となったり。次の写真はその4,3,3,3バージョン。
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今回のワークショップでは、小さな巾着袋を作りたくて、こんなに細長く生地を用意しました。
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きっちりした性格の人なら、Evenweaveのリネンで代用してもいいかもしれません。でも、大雑把な性格の私は4,3,3、となっても気にならないし、Glenshee Linenの織り糸がぎっしり詰まった感じが好きなのです。下の写真で練習用に使っている布がZweigartの28カウントCashel Linenなので、違いがうまく写真にでているでしょうか。
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このGlenshee Linen、英国で唯一残っている手織り職人さんのIan Daleさんからラスキンレースの先生エリザベスが仕入れてくださり、私たちは先生からそれを分けてもらいます。今回ショックだったのは、私が使っているこのStoneカラーのGlenshee Linenは需要が少なくなってきたから、作るのを中止するかもしれない、というニュースです。もう少し白っぽいCreamカラーのほうはまだ大丈夫のようですが・・・。昔の人たちが使っていた布や糸や針がもう存在しないように、こうやって伝統的なものが途絶えていくんだなあ・・・と、とてもさみしい気持ちです。

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by kewstitchclub | 2012-09-10 22:28 | white work