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王立刺繡学校グラスゴー分校訪問

ハッと気がつくと8月も終わろうとしています。忘れてしまわないように今年の夏の出来事を今日の記事にします。

今年も我が家はスコットランドでホリデーでした。昨夏Blair Castleで衝撃的な白糸刺繍を見学した記事を書きましたが、あれから1年たっているなんて、時が流れるのはあっというまですね。
昨年同様Crieffという街に滞在していたのですが、1日だけグラスゴーへ日帰り旅行に出かけました。

そう、グラスゴーには王立刺繡学校の分校があります。このグラスゴー分校で教えているヘレンは、RSN Essential Stitch Guides Goldworkの本を書いた先生で、私はロイヤルウェディングドレスやオスカーのレッドカーペットグリーンドレスのプロジェクトのときに大変お世話になりました。ちょうど私がスコットランドにいる時期にヘレンもグラスゴー分校で夏季集中コースを教えているということでしたので、アポをとって訪問することに。
王立刺繡学校グラスゴー分校はグラスゴー中心街にあるThe Glasgow Art Clubの中です。
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歴史ある素敵な建物。中はこんな感じ。
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クラスルームは図書室と呼ばれる2階の部屋。ちょうどランチブレイクをねらって訪問したので、生徒さんたちがいなくてガラーンとしています。
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今回の夏季集中コースには、スコットランドの人たちだけでなく、アメリカやオーストラリアからの生徒さんたちも参加されていました。実はこのアメリカからの人は1年前にハンプトンコートパレスの本校でも集中的に授業に来ていたことがあり、顔見知りだったので、「どうして今年はグラスゴーにしたの?」と聞くと、「先生で選んだのよ。」とウィンクしながら教えてくれました。やっぱりヘレンは人気なんだな~、と思いました。私もディプロマコースでヘレンに厳しくきっちりと指導していただきました。久しぶりの再会でとても楽しく話もはずんで、グラスゴーへ行って本当によかったです。

さて、最後はおまけ。
グラスゴーの中心からちょっとだけはずれたところにあるポロックカントリーパークの中にたたずむ大きな建物。バレルコレクションというミュージアム。
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ウィリアム・バレルという人物のアートコレクション。入場無料です。
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私のお目当てはGilt & Silkという特別展示。ため息のでるような刺繍が施された17世紀の衣装がずらり。それに、常設されている数々の素晴らしいアンティークのニードルワーク。写真を掲載できないのが残念ですが、リンク先のYou Tubeのビデオは必見です。もしもグラスゴーへ行く機会のあるかたは、ぜひぜひ直にご覧になってみてください。

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by kewstitchclub | 2013-08-30 19:47 | 英国王立刺繍学校 | Trackback | Comments(0)

ファインホワイトワークその7

8月も下旬となりました。ロンドンはいいお天気です。
さて、今日のファインホワイトワークの記録は、Ayrshire whitework について。とってもお世話になった本はこちら

ビックベンの時計の部分に大きなアイレットを作っていましたが、ここにAyrshire独特のフィリングを。ドイツ製のレース糸とJohn Jamesの12番の針を使ってニードルレースしていきます。
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まだまだ時計の雰囲気には程遠い感じです。
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やっと時計っぽくなってきました。中央部分はオーバーアンダーを繰り返してベースを作ってからボタンホールステッチで輪を作ることに。
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完成~。息もできないほど緊張しながらニードルレースしましたので、深呼吸。ほっとしました。
実は時計に見えるようなフィリングを考えるのに試行錯誤。先生の提案するフィリングが私のイメージしていたものとは違ったので、いろいろと試してみました。一番ビッグベンっぽく見えるかなと思うAyrshireのフィリングが決まってからも、実際にうまく刺せるようになるまでかなり練習しました。こちらの画像が練習したもの。
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練習用のAyrshire fillings は全然上手ではないのですが、大切な記録です。

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by kewstitchclub | 2013-08-20 19:02 | white work | Trackback | Comments(0)

ファインホワイトワーク・道具編

今日はファインホワイトワークで使っている道具について。
いつも刺し始める前に、よく使う道具をすぐ手に届くところへ並べます。
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外科医か歯科医の気分?ハサミ以外にもスティレットやピンセットなどがあります。指先は太すぎるし、手垢のつく原因になるので、ピンセットは重宝します。もちろん針先で代用することもありますが、万が一にも針先で刺繍した部分やリネンを傷めてはいけませんから、私は先の細いピンセットを良く使います。これは日本の薬局で買ったもの。先がうまい具合に曲がっているので、先端だけでなく、裏返して使うこともあります。芯入りサテンステッチの幅を整えたりするのに便利です。
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2枚重ねのリネンの余分なところを裏側から取り除きはじめるところ。ちょうど先生がデモンストレーションしてくださっているところをパチリ。しつけ糸を取るのにも先生は私のピンセットをひっくり返してお使いになっています。
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リネンの余分なところを強く引っ張り、トレイリングのぎりぎりでカット。このときは、上の写真の中の紫色の持ち手のハサミを使っています。先端がカーブになっていて、切れ味が素晴らしくいいです。貝印のハサミですが日本でこの紫色の持ち手のカーブ鋏を見たことがありません。赤い持ち手のカーブ鋏は友人がプレゼントしてくれたことがありますが、この紫色のほうが刃先の幅が若干細いような気がします。京都の菊一文字さんで買ったカーブ鋏も刃先がすごく細くて使い心地がいいです。

刺繍に欠かせない道具たち。大切に使っていきたいと思います。

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by kewstitchclub | 2013-08-14 21:26 | equipment | Trackback | Comments(2)

ファインホワイトワークその6

夏休み真っ只中ですね。いつもののんびりモードがさらに上回っている感じです。
さて、ファインホワイトワークの記録のつづき。
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今日最初の画像は、ステッチプランです。このファインホワイトワークの課題にもブリーフとよばれるいろいろな細かい指示がついてくるのですが、今回特に計画の段階で気をつけることがありました。この課題は一枚のリネンに刺繍するだけではなくて、ネットを使う部分(日本語ではチュール刺繍というんでしたか、最初の記事に書きました)やリネンを二枚重ねにして刺繍する部分をデザインに組み込まなければなりません。画像の左上はデザインの全体的プラン。そして時計回りにSingle layer①、Double layer、Single layer②の順のプランです。Single layerがなぜ2つに分かれているかというと、リネンにハサミをいれるドロンワークやカットワークなどは、ほかの刺繍部分が全て終わっていないと始められないためです。
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リネンを2枚重ねにしたところ。いったんフレームからゆるめた1枚目のリネンに裏側から2枚目をしつけ糸でとめていきます。ビッグベンの時計の部分に大きなアイレットを作り始めています。これはあとでAyrshireというホワイトワークのフィリングをニードルレースで施すためです。
あ、それから、この画像では、セントポール大聖堂の1階と2階の間のサテンステッチの下側にレーヨンの横巻きコードを芯にして追加のトレイリングを始めています。これは、このサテンステッチの仕上がりがイマイチで先生から厳しくダメだしされ、その修正方法として、先生からご指導いただきました。デザイン的にもドームの下の部分やガーキンの外枠の2重のトレイリングにエコーするような感じで、しっくりくるな、と思っています。こんな風に、ステッチプランを綿密に計画していても、刺繍していく途中で柔軟に対応していくことも大切だなあと、つくづく思います。
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ビックベンとロンドンアイのリネン2枚重ねの部分をトレイリングで。ロンドンアイはまず外円を完成させてから、足の部分。そのあと抜けていたアイレットを2枚重ねの上から。
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横巻きコードのトレイリング終了。端はゴールドワークの技法と同様に後ほどPlungeして裏で処理します。セントポール大聖堂の正面ファサードをサテンステッチとトレイリングで。
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実はこの正面ファサード、本物の大聖堂には「パウロの回心」のお話の彫刻があります。それをこの細かいファインホワイトワークで刺繍するのは私の技術では不可能と判断し、勝手にシンプルにデザインしなおしました。使っているのは芯入りサテンステッチとアイレット。
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リネン2枚重ね部分の刺繍が完成。次は余分なリネンをカットするところから。
記録はまだまだ続きます。
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by kewstitchclub | 2013-08-10 20:21 | white work | Trackback | Comments(2)

ファインホワイトワークその5

案の定写真の整理ができていませんので、なんとかうまく撮影できたかなと思う写真を何枚か選んで、記録に残したいと思います。

以前の記事に書きましたが、実はデザインはセントポール大聖堂とガーキンだけではなく、ビッグベンやロンドンアイもあるロンドンのスカイラインを、写実的なリアルなものではなくて、イラストのようにアレンジしたものです。
まずは、ビッグベン。
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屋根の部分をThreaded satin stitch honeycombでステッチ。これはHome Sweet Homeの記事でちらっとだけご紹介しましたね。なんだか屋根っぽく見えるとても便利なステッチです。

次は、ロンドンアイ。
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まず苦労したのは、一番外側のトレイリング。真ん円にトレイリングするって、本当に集中力が要ります。それから小さなアイレットをぐるりと。大きさが微妙にそろっていないのが残念なところ。中心から放射線状に伸びるバーのうしろはカットワークにするため、まずはDouble running stitchでエッジをつくり、外側のギャップにはThree sided stitch、内側のギャップにはLadder stitch、中心はPadded satin stitch。
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Wrapped barsを加えていくのですが、外側は芯となる糸を3本、内側は2本にしました。糸を巻きつけていく際に注意したことは、ギリギリまで巻きつけずに少しだけ足を残すこと。これは、あとでリネンをカットしてからエッジをスムーズにするためです。
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Wrapped bars完成です。ちょっとはロンドンアイっぽくなってきたでしょうか。バーの下の部分のリネンをぐるりとカットするのかと思うだけで、気が遠くなりそうなほど緊張して、心臓が爆発しそうです。

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by kewstitchclub | 2013-08-03 10:02 | white work | Trackback | Comments(2)