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ファインホワイトワーク・ドロンワーク編

ご心配をおかけしていますが、やっとキューステッチクラブ再開のめどがつきました。10月のご予約もたくさんいただき、本当に感謝しております。今回の事件では、精神的に受けたダメージが思った以上に大きく、気持ちが弱っているところを、たくさんの方々がいろいろな方法で元気付けてくださいました。心より感謝いたします。

さて、今日の記事は、ずっと以前に書くつもりにしていたファインホワイトワークの記録のつづきです。今日はドロンワークについて。

ロンドンのランドマークのデザインの中で、ビッグベンの部分にドロンワークを、と計画していました。まずは、フレームにピンッと張り詰めていたリネンを緩めます。ハサミを入れやすくしたところで最初のカット。こればかりは、何度やっても緊張する瞬間です。
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今回のリネンは65ctととても目が細かいので、拡大鏡がないとやっていられません。また毛羽立ちがひどく、苦労しました。織り糸を抜いていくのは刺繡の裏側から。そうするとトレイリングのギリギリでカットすることが可能です。
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織り糸を抜き終わりました。視力の良いかたは、もうお気づきでしょう。下から4分の1ぐらいのあたりで、横の織り糸を間違ってカットしてしまい、ちょっと穴があいているような感じではありませんか。昔の私なら、大騒ぎでしたでしょうが、実は今までに何度も織り糸を間違ってカットしたことがあるので、今回は「ああ、またやってしまったわ」ぐらいで平静を保つことができました。
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織り糸を間違ってカットしてしまった場合、潔くその部分は全てカットしてしまい、新しい糸を使って修正します。できれば抜いた糸で修正するのが一番いいのですが、このファインホワイトワークのリネンの糸は修正に使えそうになかったので、レース糸の80番(極細です!)で修正することに。その際に気をつけることは、織りのパターンをよく見て、糸が上に来るのか下に来るのかをいちいち確認することです。

いったん緩めたリネンを、またピンッと張りなおして、かがりを始めました。織り糸を修正した部分、まったく何事もなかったかのように、元通りになってくれています。
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かがり終わりました。今回のかがりは、ビッグベンの直線的なイメージを前面に出したかったので、シンプルにチェーンステッチでかがる部分とプレーンなかがりの部分を組み合わせたデザインにしました。
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今日はここまで。次回は上の写真でちらっと映っているロンドンアイのカットワークについて記事を書きたいと思います。

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by kewstitchclub | 2013-09-28 19:01 | white work | Trackback | Comments(8)

Jane Greenoffさんのワークショップ

先日、不測の事態が発生し、しばらくキューステッチクラブをお休みしています。気分が落ち込みがちのところ、たくさんの方から励ましのメッセージをいただき、心より感謝しております。

今日の記事は、9月11日に実現した「特別企画:Jane Greenoffさんスタジオ訪問・一日ワークショップ」についてです。参加できなかった方々がどんな様子だったのか報告を待ってくださっているという嬉しい知らせを聞いて、眠れぬ夜を利用してブログ更新することにしました!

ここであらかじめおことわりしておきますが、実は私の撮影した写真はどれも全然上手く写っておらず、今日の記事の画像は、参加者のK子さんがご親切に提供してくださいました。K子さん、ありがとうございます。

Janeさんと事前にいろいろ打ち合わせをして、この日のワークショップ用のキットはこちら。
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(Designed by Jane Greenoff)
クロスステッチのみならず、ハーダンガーやドロンワークやその他のステッチも盛りだくさんのバンドサンプラーです。

Janeさんのスタジオ。
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とても素敵な空間で、夢見心地でワークショップしていただきました。

トイレの壁にもところ狭しと作品が!
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Janeさんのコレクションのアンティークサンプラーなど、まるでミュージアムのようでした。写真を撮ってもいいと許可をいただきましたので、いくつかをご紹介。
ブリストルの孤児院で暮らしていた女の子が刺したサンプラー。
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こちらはなんと1725年にステッチされたもの!
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リネンの目がとても細かいです。
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Janeさんのおしゃれなキッチンで美味しいランチもいただき、本当に心に残る思い出となりました。参加者の皆さん、おつかれさまでございました。次回ステッチクラブに参加されるときには、ぜひバンドサンプラーを他の会員の方々へご披露ください。

今回の企画は、一日がかりということもあり、参加できない会員のかたがたくさんいらっしゃいました。次回はもっと気軽に参加していただけるようなことを企画したいと思っています。

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by kewstitchclub | 2013-09-19 10:16 | Kew Stitch Club | Trackback | Comments(0)

サテンステッチの難しさ

先日セントポール大聖堂で行われたHidden Treasuresというツアーに参加し、貴重なコレクションや資料を見学してきました。そのときに撮った西側正面のファサード。私がファインホワイトワークの作品でパウロの回心の彫刻をシンプルにデザインしてしまった部分です。
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今日はファインホワイトワークの記録というよりも、サテンステッチの難しさをあらためて痛感したことを記事にしたいと思います。

こちらの画像は、2枚目のリネンを重ねて西側正面ファサードを刺し終ったところ。
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針の角度ももちろんですが、糸の向きをどうするかでかなり悩みながら刺しました。ハート型の芯入りサテンステッチにその迷いが出ているというか、スムーズでなくて溝のような影ができているのがこの写真でわかるでしょうか。

先生に相談したところ、「ロング&ショートステッチで修正してみたら?」と言われて、目からウロコのような気持ちでした。サテンステッチの芯が厚いほど糸がすべったりしてうまくコントロールできなかったのです。やっぱりサテンステッチは奥が深い、まだまだ修業あるのみ、と痛感しました。

先生のアドバイスどおりに溝のようになっている部分のみロング&ショートステッチを。とくにウェッジの形に溝が出来てしまっていた部分が納得のいくように修正できました。
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こちらの画像は角度を変えて接写。
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芯入りサテンステッチがスムーズに仕上がり、ちょっとひと安心しました。本当にサテンステッチって難しい!

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by kewstitchclub | 2013-09-06 08:28 | white work | Trackback | Comments(0)

バッキンガム宮殿にて

9月になりました。子供たちの学校がまだ始まらないので、まだもうすこし夏休みが続きます。

キューステッチクラブは、特別企画で9月11日にJane Greenoffさんのスタジオを訪問し、キューステッチクラブ会員のための特別一日ワークショップを予定しています。参加予定の会員の方には別メールで詳細をお知らせしていますので、そちらをご覧ください。通常のステッチクラブは9月12日から再開します。皆さんの夏のお話を楽しみにしています。

さて、今日は夏の間に訪れたバッキンガム宮殿でのお話。
今年の夏は、1953年の女王陛下の戴冠式から60年たったことを記念する特別展示がバッキンガム宮殿にて行われています。

入場チケットは15分ごとのスロットに分かれており、決められた時間でないと入場できません。入るとすぐに空港で行われるようなセキュリティチェックがあり、オーディオガイド(私は日本語にしました!)をもらってから、宮殿へと向かいます。

中は撮影禁止ですので、画像はショップで購入したオフィシャルアルバムという本から。
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私が一番見たかったものは、女王陛下の戴冠式ローブです。
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これは素晴らしいゴールドワークが施されたもので、王立刺繡学校では女王陛下に差し出したサンプルのみ見せていただいたことがありました。王立刺繡学校の伝説では、12人が交代しながら24時間体制で刺繡し、1953年3月から5月にかけて3ヶ月で仕上げたと言われています。今回のこのオフィシャルアルバムをじっくり読むと、やはり同じ情報が書かれていますので、伝説は本当だったのですね。60年を経た今でも、ゴールドの輝きを失うことなく保存されていることに感動しました。

こちらがサンプル。
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60年前の王立刺繡学校はハンプトンコートパレス内ではなく、ケンジントンのPrinces Gateにありました。デザインのモチーフの麦の穂は「繁栄」をオリーブの木は「平和」を象徴しています。きらびやかだったクイーンマザーの戴冠式ローブに比べると、シンプルで控えめなデザインが女王陛下の求めるエレガントさだったのでしょう。

写真はありませんが、ローブと一緒に展示されていた女王陛下のドレスも必見です。こちらもいろいろな色で刺繍が施されていました。モチーフは国花。イングランドのローズ、スコットランドのアザミ、アイルランドのシャムロック、ウェールズのポロねぎはもちろんのこと、それに加えて、オーストラリアのワトル、ニュージーランドのシダ、インドの蓮、パキスタンの小麦と綿とジュート、カナダのカエデの葉が刺繡されています。シャムロックは三つ葉のクローバーですが、ドレスには一つだけ四つ葉のクローバーが加えられています。見学に行かれる方は、ぜひ探してみてください!

この特別展示は9月29日まで開催されています。

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by kewstitchclub | 2013-09-03 19:00 | inspirations | Trackback | Comments(0)