イギリスは夏でいい季節なのに、私は花粉症が長引いています。今年は特に気が沈みがちで、刺繍も仕事以外はなかなかやる気が出ません。今日は写真の整理をしていたら、こんな画像が目にとまりました。Rさんが取り組んだブラックワークの作品。
(Design: Jane Greenoff, Worked by R.K.)
これは
Cross Stitch GuildのJane Greenoffさんが出しているキットなのです。キューステッチクラブでは、Janeさんのキットはとっても人気があります。クロスステッチに加えてこうしたブラックワークやハーダンガー、プルドワークやドローンワークなどのテクニックも練習できるようなキットになっているからでしょうか。そしてステッチショーに行ったりするとジェーンさんのブースはやっぱり何とも言えない魅力にあふれているのです。
市販のキットの良いところは、自分でいちいち材料をそろえる手間が省ける、ということでしょう。
でもそれを違う観点から考えると、融通がきかない、という難点があります。出来上がりのサイズを変えたり布や糸の色を自分の好みに変えたりしたいと思った時には、材料を別にそろえるとなると、ああ図案だけを買えばよかった、キット代を無駄に支払ってしまった、というような気分になります。
もっと困ることは、刺している途中で糸が足らなくなってしまう場合です。
糸の量は刺す人によってさまざまなので、キットを作る側の立場から考えると、ぴったりの量をキットに入れることは本当に難しいことだと思います。最初から糸を多めに入れてくれる良心的なものもありますが、やはり採算が合わないとビジネスにならないという厳しい現実があるのでしょう。
キューステッチクラブの会員の方々はいろいろな本を参考にしながら自分で図案を作成して作品に取り組むというスタイルの方が多いですが、やはりパッと気軽に何か取り組みたいということで、これまで沢山の会員の方々がいろいろな市販のキットを購入されています。やはり途中でキットの糸が足らなくなってしまった、というハプニングが何度もありました。すぐに同じ色の糸を調達できることもあれば、同じ糸がなかなか見つからないことも。ここでズバリ言ってしまうと、特にこの
Jane Greenoffさんのキットと、フランスのクロスステッチのお店
Le Bonheur des Dameのキットは要注意です。
でも、素敵な作品に魅力を感じてやっぱりキットを買ってしまう私たち。問題解決の方法は二つ。1.刺し始める前にすべての材料をチェックして、糸は色見本表と見比べて万が一足らなくなった場合はどの糸を買えばいいのかを調べておく。
2.上の方法で全く同じ色が見つからない場合や染めのロットが違うために色味が少し違っている場合のために、色が少し違っても違和感のないように場所を考えながら刺す。
画像のRさんの作品。実はグレーの糸が途中でなくなってしまったのです。同じ色も見つからないので、結局少し違う色で刺しています。これはこれで、とっても素敵な作品になっていると私は思うのです。みなさんはどう思いますか?
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